体験搭乗レポ(後編)

それでは皆様*1お待ちかね、体験搭乗レポ後編であります。
モザイク入りの方がえろい場合だってあるよね?(訳:クリックで続きを読む)


〜前回のあらすじ〜
熾烈なるジャンケンデスマッチを生き残り、いち早く
滑走路上に降り立ったフランキ。しかしそこにあったのは
禍々しい濃紺の装束に身を固め、封印されし古代の暗黒魔竜の力で
グライダーを点検するD大航空部員の姿だった──
果たしてフランキはこの先生きのこることが出来るのか!?


…馬鹿やってる場合じゃありませんな。ともかくそんな感じで
ワシが一番に飛ぶことになったのでありますよ。暫く待ってたら
ワシが乗る予定の機体が降りてきたのでひとまず撮影。

コイツが今回の乗機、ノーズに「Paloma II」と機体名が記されてました。
パロマ…離陸した瞬間コクピット一酸化炭素が充満するんじゃないかと
あらぬ心配を抱きながらとりあえず搭乗。体重聞かれて「50kg位です」と答えると
コクピットにドカドカと錘が詰め込まれていく。機体のバランスをとるため、
こうして適宜バラストを積んで重量を調節してるんだとか…そーなのかー
そして風防が閉められ…コクピットはグラサンの渋い教官とワシ二人だけの空間に。

Crux<<グリフィス1、離陸を許可します>>
ウインチワイヤーで凧揚げ的に離陸するグライダーですが、意外と内部は
計器やら何やらでゴテゴテしております。D大の皆さんが機体から離れ、一息おいて
機首に繋がれたウインチが巻き取られれれれれれれれれれ!?


強烈なGです。正直グライダーをナメてました。
ワイヤーに引かれた機体が猛烈に加速し、全身がシートにへばりつくようなこの感覚。
そして一気に高度数百mにまで急上昇。旅客機なんぞとは桁違いだっ…!
つつがなく高度を稼いだ後、バグンッと結構強烈な音を立ててワイヤーが切り離され*2
ロリコンとグラサンを乗せたグライダーは文字通りの滑空飛行へと突入。
そして襲いくるマイナスG*3ヤバいぜこの感覚…!

絶景かな、絶景かな…
…正直な話、ガスっててあんま絶景じゃないのが寂しいところですが。
コクピット内は外界からのスキマ風が吹く仕様。冷房代わりらしいけどちょっと怖いぞ。

それにしてもコイツは凄いです。下の建物が全部玩具に見えてくるくらいに。
天気が良いと此処から名古屋駅のツインタワーが見えることもあるそうな…
因みにさっきから足元流れてるのは木曽川。そして周りは田んぼばかり。

遠目で見てる分にはチンタラしてるように見えるんですが、コイツは現在
時速150kmで航行中。此処で風防開けたら確実に死ねます。

因みに風防の脳天あたりには毛糸が接着されておりまして。グライダーってのは
風に乗って飛ぶ乗り物なんで、風向きを測る事は重要なのです。
…この画像を見ただけで緑色のHUD画面赤いロックオンソーカーが見えるヒトは
フライトシム症候群の疑いがあるので早めにお医者様に相談しませう。ワシもだけど。

無動力なんで外からは静かに見えるんですが、風を切る音で機内は結構うるさい。
ここでワシは教官に勧められて操縦桿を握る。ホントに手を添えるだけ。
「ちょっと前へ押して加速させてみな」との指示で軽〜く機首を下げてみる…
…すると、ほんの僅かなのに体が、内臓が宙に浮くような感覚が!
サンタエルバで毒ガス中和弾を積んでるかのような安全運転だったのにこの急加速。
再びそぉ〜っと操縦桿を引きつつ、急降下爆撃機*4パイロットって凄いんだなとか
ここでストール*5したらどんな感じで死んでいくんだろうとか考えておりました。

そんなこんなでテンション上がりきったフランキの図。絶好調である!
実はこの機体背面飛行に宙返り、バレルロールにインメルマンターンも出来る
見掛けによらずアクロバティックな素敵仕様*6でして
今回は流石にしなかったものの、代わりにバンク50度の急旋回に挑戦。
教官が操縦桿をぐぐぐっと横倒しにし、座面がゆっくりと左に傾き…

ぐをを…これはかなりキてる。ワシの三半規管が悲鳴を上げるぞ!
そこらの絶叫マシンなんぞとは桁違いです。スチールドラゴン*7より怖いです。
因みにこの写真、操縦席からきっちり真横を向いて撮った写真です。ちょっと上にある
同じアングルの写真と見比べるとどれだけ恐ろしい事態なのか見て取れるはず。

…もし将来、ストライカーユニット*8みたいなのが開発されて
その身一つで空が飛べるような時代がやってきたとしても、我々素人は
手を出さないほうが賢明です。遠目にはあんなにノンビリして見えるグライダーでも
実際乗ってみるとこんなにファンキーでクレイジーなんだし、あんなの穿いて空飛んで
挙句にMG42*9持って空中戦なんか繰り広げたら余程の適正が無い限り吐けます。

そうこうしている間に高度がだいぶ下がってきました。2度程旋回、下降して着陸態勢。
動力機と違ってタッチアンドゴーなんて真似はできない一発勝負なのです。
離陸があんなのだったから、さぞかし着陸も凄い衝撃が…と思ったら
思いのほかソフトなランディング。もっとガリガリすると思ってた。

キャノピーを持ち上げ機体を後にし、自分の出番を待つ戦友達のもとに駆け寄り一言
「…言葉に出来ねぇwwwwwwwwwww」
いやぁ、あの感覚は凄い。乗ってみないと分からないこの感動…
というか、コレを言語化できる程のボキャブラリーなんぞ
ワシは到底持ち合わせておりませぬ。陳腐な言葉ですが、やっぱ凄い。

残る4人の初飛行を見届けた後、感動覚めやらぬまま帰路につく一行でありました。
いやぁ…何というか、早起きして来た甲斐がありましたわ。




PS:そしてその場の勢いで航空部に入部してしまった件について

*1:今日はたくさんのお友達が集まってくれましたよー。…約2名も(涙

*2:因みに落ちたワイヤーからは派手なパラシュートが展開、地上の誰かが車走らせて探しに行くらしい

*3:ジェットコースターで落ちてる時にふわぁーっとなるあの感覚。乗り物弱い奴は此処でリバースする

*4:誘導爆弾やミサイルなんて無かったその昔、爆撃の命中精度と破壊力を上げるために急降下で爆弾を叩きつけるなんて事をやってた時期がありましたとさ。見敵必殺の急降下&急加速、反撃される前に急上昇!素人なら失神&失禁は免れない

*5:主翼が揚力を失って急降下している状態のこと。エスコンで減速しすぎた時に落ちてくアレ。パイロットは体制を立て直すか、機体を捨てて脱出するか、機体と一緒にミンチになるかの3択を強いられる

*6:…但し、日本では実演前に申請が必要らしい

*7:我が祖国の産み出した傑作機、正式名称スチールドラゴン2000。かつては世界一怖いジェットコースターとして長島スパーランドの名を轟かせたというツワモノ

*8:≠ストライカーパック

*9:ウィッチーズ、そしてナチスドイツ軍御用達の軽機関銃。直撃すれば人体真っ二つな威力、敵も味方も難聴になる発射音、毎分1000発以上の猛烈な発射サイクル…普通の女の子ならエイミングもままならないデカブツだったりするのは秘密だ